The Virus(ザ ウイルス)の口コミ
2016-04-02 16:02:37
スティープは非推奨とのことだが... ※安全規制・指令について少々
(4 / 5)使用環境:RDA Ti-0.3Ω/TC 400~500°F
ニコチケ、2つ目の購入リキッドは”The Virus ”にしてみました。
香りについて、”和菓子”と表現されている方がいましたが私もそう感じます。また、胡桃(くるみ)のような香りにも感じますね。胡桃はそのままのものではなく、すりつぶした後に水・酒・砂糖を加えて醤油で味付けしたタレのような風味です。私の地元ではこの胡桃ダレに餅を絡ませた物を正月などによく食べます。自分の中では最も好きな餅料理の1つです。なので、このリキッドも良い香りです。
先ずは開封直後に試飲してみました。スティープは非推奨らしく、そのままで「チョコレート、コーヒー、ピーナッツ、蜂蜜、キャラメル、タバコ...」と香りの変化を楽しめるとのことですが、個別の風味をイメージするのは中々難しかったです。温度低めでは和菓子っぽさが、徐々に温度を上げて行くとチョコレート->メープルシロップの甘さを感じはじめます。温度高めではタバコっぽさを微かに感じられるかなといったところです。
全体的にはタバコ感は薄いですが”Wakonda”に似た印象を受けました。
RDAにチャージして一晩寝かせてみたところ、シナモンのような風味が出てきました。実際、シナモンが本リキッドの構成要素かどうかは分かりませんが良い意味で印象が変わりました。これ、スティープしたらしたで香味がまとまって旨くなるんじゃなかろうかと思っている今日この頃です。
閑話休題:
環境影響物質など安全規制・指令について少しだけ記載しておきます。
リキッドについては、人体影響物質・毒性など話題となることがありますが、MODやアトマイザなどの機材については事件・事故などの話は殆ど聞くことはありません。これは一般家電製品などと比較して市場規模が小さいためか、不法投棄や人体影響などの問題が顕在化しづらいのかと思います。
今現在、最も危険と考えられるものはバッテリの不法投棄があった場合でしょうか。火災が発生し原因が究明された場合は大きなニュースになるかも知れません。
電子タバコ(VAPE)機材の梱包箱やマニュアル、MODやアトマイザの本体に幾つかのマークが記載・刻印されているのを目にした人は多いかと思います。普段使用する場合、気にすることは殆ど無いかと思いますがこれらマークには大事な意味があります。
※大事な意味を持つには、製造業者&販売店と消費者との間の信頼関係が必要条件となります。信頼が無いと、いくらマーク表示があっても疑いの目で見ますし信用出来ないので。
目にするマークの殆どは、欧州圏の規制・指令に基づくものです。これは基本的な事象の対策が施されていて謳い文句として利便性があるためかも知れませんし、電子タバコの製造業者が中国に多くあり、これら業者の取引先の多くが欧州域内にあるからかも知れませんね。日本国内でも電子製品の開発業務の現場においてもこれら指令準拠を求められることが多くあります。
代表的な規制・指令について以下に幾つか紹介しておきます。
◆ ゴミ箱に”×”マーク:WEEE指令のリサイクルマーク
電気・電子製品に対しリサイクルを求めることを示します。
製造業者または欧州域内の販売店に対しては廃棄する時に回収するなどリサイクルの責任を求めています。
消費者に対しては積極的なリサイクルを求めていて一般廃棄物として処理できないことを示しています。
◆ CEマーク:欧州域内の幾つかの指令をまとめたロゴマーク
丸み文字の”CE”マークがこれにあたります。CEマーキングの関係指令は以下のものがあります。
1.機械指令
2.低電圧指令
3.EMC指令
4.医療機器指令
5.R&TTE(無線および電気通信端末機器)指令
6.玩具指令
7.建設資材規則・指令
8.RoHS2指令
電子タバコ機材に関わる主なものは「3.EMC指令」と「8.RoHS2指令」でしょうか。
● EMC指令について、
米国のFCCや日本国内のVCCIなど各国には放射(輻射)ノイズ規制があります。これらは、外部へ放出するノイズですが、EMC指令は自身のノイズに対する耐性も求められます。
メカニカルMODではノイズ放出・耐性について影響はほぼありませんが、テクニカル(電子制御)MODでは無視することは出来ません。
ノイズ耐性についての事故は私自身聞いたことはありませんが、出力したままでOFFできないなどの症状がある場合はもしかすると...でも可能性は低いとは思いますが。むしろファームウェアのバグや自身が発生するノイズによる誤動作の方が可能性としては高いと思います。
放射(輻射)ノイズについては今後注意が必要かもしれません。金属材質で制御基板を囲っていればある程度シールド効果を期待できますが、樹脂成型材やスタビライズドウッド材などの筐体で制御基板がシールドされていない
MODは安全上気をつける必要があります。テクニカルMODは大きなパワーを必要とするためスイッチング制御による
結構強力なノイズを放出していることがあります。また、金属材質でシールドされていても表示ディスプレイ部分は開放されているのでここから放出されることもあります。対策するには制御基板を多層(6層以上)構造として
外層を銅パターンでシールドする必要があります。表示パネルにシールド材を塗布・複合材の使用で対策することもできるかもしれません。
ただ、一般ユーザーはこのような内容を事細かに確認してから購入・使用したりはしませんよね。
そう言う私自身もしません。こうした時にCEマーキングなどを確認出来ればある程度安心する訳です。
※興味のある、または購入を考えているMODがある場合、YouTube等で分解している動画を探し基板構成を確認したりすることはありますがw
電子タバコは趣味嗜好のためのものであるため一般社会に迷惑をかけることなく楽しめればと思います。
特に心疾患の方などの生命に関わる悪影響となることが無いよう最大限注意しなければならないと考えます。
● RoHS(ローズ)指令について、
環境影響物質として、意図的添加の禁止、均質材の質量含有率に閾値レベルが設けられて規制されています。
日本国内でも10年以上前から電子製品開発において対応必須としてクライアントから要求されていました。
また、より厳しく大手クライアントからはグリーン調達なるものも求められることが多くありました。
※グリーン調達は、「含有禁止物質、条件付含有禁止物質、含有管理物質」に分けられていて、RoHS指令の物質は、”条件付含有禁止物質”に分類されていました。また、ステンレス/メッキ材に利用されるニッケルも”条件付含有禁止物質”ですが、長時間人体皮膚接触のある用途以外の使用は問題無きものと評価されています。
”含有禁止物質”は、アスベストやトリブチルスズなど本気でダメなヤツです。
”含有管理物質”については、基板構成材などに利用される臭素系難燃剤や鉛フリー半田材などに利用される
アンチモン/ビスマスなどが含まれている場合も有ります。
ここでの大手クライアントでは半導体製品を製造しており、開発製品に同社部品を採用していたのですが、この半導体製品のマテリアル・データが公開されておらずグリーン調達のドキュメントに反映することが出来ずに苦慮した記憶は今となっては良い思い出です。
今現在、RoHS指令はRoHS2となり適用範囲が医療用機材なども含め拡大されていて、CEマーキングに含めて適用されています。現在でも一般的な電子製品や半導体部品には個別にRoHS対応と謳われていることも多くあるかと思いますが、電子タバコ業界では目にすることが少ないような気がします。最近は、「CEマークに含めているよ!」ということなのかも知れませんね・・・と信じたいものです。
RoHS指令の規制物質は以下の通りです。
1.カドミウム/カドミウム化合物(Cd)
用途:電気・電子料、メッキ材、半田材など
影響:発ガン性物質など
2.鉛/鉛化合物(Pb)
用途:塗料、半田材、メッキ材、樹脂添加材
影響:中毒症状など
3.水銀/水銀化合物(Hg)
用途:蛍光灯、電気接点材、腐食防止剤
影響:中枢神経系障害など
4.六価クロム化合物(Cr6)
用途:塗料、メッキ材、防錆材
影響:発ガン性物質など
5.ポリ臭化ビフェニル(PBB)
用途:難燃剤
影響:甲状腺機能障害など
6.ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
用途:難燃剤
影響:甲状腺機能障害など
現在、電子タバコ機材における懸念材料は無いと思いますが、敢えて上げるなら”鉛/鉛化合物”でしょうか。
何年か前にアメリカで玩具に鉛含有の塗料が使用されていることが問題視されたことがあります。
また、鉛は融点が低いため半田材の添加物として利用されていた時期もあります。融点が低いということは、
より低い温度でも気化することも考えられるので人体摂取は控えたいところです。
CEマークには、表示する時の寸法比率などの形状が定められているのですが、ある中華圏メーカのCEマークを
確認したところ、明らかに形状が異なっていたり取り敢えず”CE”の文字だけ入れておいただけと受取れる
ものも見たことがあります。対応状況についての問合せに対し返答をしてくれるメーカはある程度信頼出来るのかも知れませんが、問合せに対し無視するメーカは問題ありかと思います。
最後に、
簡単ではありますが安全規制・指令について幾つか述べてきました。最新情報について確認できていない項目もあり、表記に現状との差異がありましたらご容赦ください。
ここまで記述してきた単語・文言についてネット検索すれば、より詳しい内容を閲覧することが出来ます。
興味のある方は是非確認してみてください。
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